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いつまで抱っこするか問題について
私がほだかの里で働き始めて、1年が過ぎました。 今回は、前職である乳児院ほだかで働いていた頃の出来事をお話ししたいと思います。 現在、私は一人の娘の子育てをしています。 ほだかで子どもたちと関わっていたある日、一緒に勤務していたパートさんとこんな会話をしました。 「最近、娘が大きくなってきて、もう20キロ近くあるんです。それでも“抱っこして”って言うんですよ。気持ちはわかるんですけど、重くて大変で…」 するとパートさんは、こう返してくれました。 「そうだよね。うちは小学校4年生になっても、まだ抱っこしてるよ。抱っこなんて、いつまでできるかわからないからね。“もういい”“恥ずかしい”って言われる日が、いつ来るかわからないでしょ」 何気ない会話でしたが、この言葉はずっと私の心に残っています。 その後、里親支援センターで働くようになり、自分の子育てを振り返る機会が増えました。「あのとき、もっとこうしていればよかったな」と思うこともあります。 この時の会話をきっかけに、娘と関わるときに「いつまで一緒にいれるか、あと何回抱っこできるか」を考えるようになりま


はじめまして
『・・・・・・・・・・』 (暗)(怒)(静) 新しいスタートを切った子どもが、帰宅したときの表情だった。 私は不安になり、 「今日、疲れた?」 「何かあった?」 「大丈夫?」 そっと添えた手を、乱暴に振り払われる。 『・・・・・』 「ねぇ、聞いてる?」 「いいわ、もう。」 20分ほど、互いに無言の時間が流れたあと、 子どもは無言で私にぎゅっとしがみついてきた。 「ごめんね。また強く言っちゃったね。ごめんね。」 私の不安の方が勝ってしまい、 わかっていながらも質問攻めにしてしまった。 子どもは「上級生に意地悪をされた」と話し始める。 話を聞いてみると、 触ってはいけないものに触ろうとして、 上級生がそれを教えてくれたことを、意地悪と受け取っていたようだった。 翌朝、子どもは元気に「いってきます!!」と出発。 意地悪されたと思ったこと、 慣れない環境でのストレス、 新しい人たちとの関わりなど、 きっといろいろあるのだろうに。 もっと受け止めてあげられたらよかった。 元気に出発していった子どもの笑顔が、 かえって私の申し訳なさを募らせた。 私は出勤し、


子どものペースを大切にしたいと思った話
4月もあっという間に半ばですね…。お子さんが入園・入学・進級・就職された方はおめでとうございます。我が家は息子が年長、娘が年少になりました。 今回は息子のトイレットトレーニングを通して、子どものペースを大切にしたいと思ったことを書こうと思います。 トイトレを意識し始めたのは確か、2歳半頃だったと思います。その頃はまだ保育園に通っていなかったので、家での生活がメインでした。親戚に譲ってもらったアンパンマンの補助便座に座らせることから始めました。まずは座れるだけでOKと思い、最初はノリノリで座っていた息子。いいスタート!と思う私でしたが、息子のノリノリ気分は続かず…。頑張り表作戦を導入することにしました。息子の好きな車のシールを買ってきて、毎回息子にリクエストを聞き、頑張り表にイラストを描きました。トイレに座れたら丸いシール、成功したらキラキラシールにするなど工夫してみましたが成果は出ず、ただシールを貼っているだけのような感じになってしまいました。成功したらお菓子作戦もやってみましたが、やる気があるのは最初だけ。「トイレに座るだけでいいよ」と誘っても


里親家庭で実子として思ったこと
里親家庭になるきっかけは、さまざまです。我が家の場合は、母の「里親登録をしたい」という思いから始まりました。 当時の私は18歳。大学受験に失敗し、浪人生活を送っていました。そんな頃、私より一つ年下の男の子が一時保護として我が家にやってきました。 その子は非行傾向があると言われていましたが、ネグレクトや心理的虐待の中で育ってきた子でした。ただ、当時の私は正直なところ、深く関わる気にはなれず、少し距離を取っていました。 どこかトリッキーで、半グレのような雰囲気をまといながらも、人に構ってほしい様子が見えて、関わることを面倒に感じていたのを覚えています。 彼は数週間後、一時保護が解除され、家庭に戻っていきました。 その期間のある夜、リビングで何気なく話していたときのことです。彼はぽつりと、自分の虐待の経験を話してくれました。 そして最後に、こう言いました。 「ここでは安心して過ごせる。ここで過ごせたことは感謝しかない」 その言葉を聞いたとき、私は複雑な気持ちになりました。そして初めて、母がなぜ里親を始めたのか、その理由を少しだけ理解できた気がしました。


応援するという力
先日までのオリンピックを楽しんでTV観戦しました。 オリンピックでは正直言うと、競技のルールも良く分かっていない種目も多くありましたが、不思議と画面の前では「がんばれ!!」と応援に熱が入ります。 知らない選手が多くても、果敢に挑む選手を見て、思わず「よし!」や「あぁ~」と声を出していました。 試合後には、涙する選手をみて、一緒に涙し、感動も、悔しさも、TVの向こう側にいる選手と、勝手に喜びを分かち合い、悔しさや、悲しみをまるで一緒に経験しているかのようでした。 応援って不思議です。 結果を出してもらうため、と言うよりも「あなたをみているよ」「あなたの挑戦をちゃんと受け取っているよ」そんな気持ちの表れなのかもしれません。 考えてみると、子どもにとっても、里親さんにとっても、同じなのではないでしょうか。 完璧な言葉をかけられなくてもいい。 すぐに成果が見えなくてもいい。 ただ、「見ていますよ。」「応援していますよ」と伝わること。 それだけで、人は少しだけ前を向けるのかもしれません。 オリンピックを観ながら、私も応援団の一人として一緒に戦っているような


子育ての振り返り<パート3>
子育て四訓というの聞いたことがあるでしょうか?私が初めてこの言葉を知ったのは、長女が小学校中学年の頃でした。 乳児はしっかり肌を離すな 幼児は肌を離せ、手は離すな 少年は手を離せ、目を離すな 青年は目を離せ、心を離すな その言葉を知ったとき、「なるほど」と思う反面、自分の子育てを振り返ると反省もたくさんありました。(詳しく知りたい方はぜひ“子育て四訓”で調べてみてください!子育て期のヒントがたくさん♪) 乳幼児期はとにかく一緒に過ごすことを大切にしてきました。かわいくてかわいくて寝てる姿を見てたらまた授乳の時間がくるということもしばしば。まだフィルムのカメラで撮影し、現像してみると同じような写真ばかり。だから家事はいつも手抜きでした((笑) 長女は慎重で人見知り気味。小学校へ行くのを楽しみにしていたのに、いざ入学すると、朝不安で涙をこらえながら登校していました。毎朝手の甲ににこちゃんマークを描いて、寂しくなったらこれを見てねと送り出していました。帰ってくると「楽しかった」と笑うのに朝は泣く。その姿が愛おしくて守らなきゃと強く思っていました。...


肩の力を抜いてみる
4月から一人暮らしを始めました。 一人暮らしが始まる前の私は、初めての一人での生活に、ウキウキわくわくしていました。 それと同時に、「一人で頑張るぞ」と気合をいれて、いくつか目標も立てていました。 例えば、「毎日自炊をする」や「食器はご飯を食べた後にすぐ洗う」など、家事に関すること。 この時は、「自分のことは自分できちんとしなければ」と思い、今思えば高い目標を立てていました。 (数か月後に後悔しているなんて、この時は全く思いもせず……) そしていざ一人暮らしが始まりました。 始めの数か月は気合があり、目標を達成しようと頑張れていました。 しかし、さらに数か月……。 段々と目標を続けることに限界がきました。 毎日自炊をすると言ったって、どうしてもご飯を作ることが面倒に思う時もあるし。 食器洗いなんて、別に明日でもいいじゃんなんて。 けれども、この数か月間目標を守ってきた分、それを破ってしまうことに抵抗があり、自分で立てた目標で、自分を縛っていました。 ついに、ある日「もう無理!たまには休んでもいいか!」と目標を変えることにしました。 「自炊は毎日で


いっしょに「ごめんね」と言える今を大切に
里親としての生活を始めてから、まめちゃんの行動や表情に、少しずつ変化を感じるようになりました。 日々、ハプニングが増えているような感覚もあり、 今日はそんな日常のひとコマをご紹介したいと思います。 一番感じているのは〝子どもらしくなってきたなぁ〟ということです。 甘え方が強くなったり、こだわりが出てきたり、 生まれたての赤ちゃんくらいまで赤ちゃん返りも出てきているな〜 と感じる場面、行動が増えてきました。 我が家に来る前の環境も、とても温かく、のびのびとしたものでした。 ただ、他にも子どもが何人かいる中で、すべての甘えやわがままを、十分に出せていたかというと、 今のまめちゃんを見ていると、もしかしたら、出せていなかった部分もあったのかな、と感じています。 我が家での生活も10ヶ月が経ち、楽しい気持ちも、悲しさも、怒りも、 すべてを「今」の瞬間で表現してくれるようになってきたな〜、と感じています。 子どもと関わる〝仕事〟をしてきましたが、親としての〝子育て〟は、やはり全く別物だと日々実感しています。 毎日の暮らしの中で、〝これはどう受け止めたらいい


本音を話せない里親
里親制度は子どものための制度ですが、里親が一人で頑張る仕組みではありません。 里親家庭を中心にチームで子どもを育てていくという考え方で制度はつくられています。 だからこそ、困ったときや迷ったときは、いつでも相談していいし、頼っていいことが前提となっています。 でも、相談するということは簡単なことではありません。 わたしも里親として子育てしながら「言えないこと」「言えなかったこと」は沢山ありました。 それは、今でも簡単に人に話せるようなことではありません。 支援者は「気軽に相談してくださいね」と優しく声をかけてくれますが、本当に相談したいことは気軽に相談できません。相手が支援者だからこそ話しにくいこともあるのです。 しかし、今は支援者側の立場にもなり、これまでの里親支援の現場を振り返ると、「もっと早く本音を話せていたら、違ったかもしれない」そう感じる場面が本当にたくさんあります。 「子どもがかわいいと思えない」 「感情的になって思わず…」 「家族との関係に修復できないような亀裂がある」 「想定していないような事態が起こった」 それは、決して特別なこ


サナギの時期
新年あけましておめでとうございます。 今年も皆さんとお会いできるのを楽しみにしております。どうぞよろしくお願いいたします。 さて、私はほだかの里以外に自立援助ホームでも働いているのですが、このブログを書いている少し前の12月の中頃、宿直明けの帰りに、ホームの玄関先で1匹の蝶を見ました。こんな時期でも蝶がいるんだなぁと思いながら、蝶が飛ぶのを見ていました。寒空の下を風に流されまいと羽ばたいている蝶を見守りながら、ホームにいる子たちも無事に外に羽ばたいていけますように、と祈るような気持ちになりました。 かつてはアオムシの時期を過ごしたその虫は、サナギの時期を経て蝶になります。人は蝶ではないけれど、人にもアオムシの時期やサナギの時期が必要です。心理学者の河合隼雄先生は思春期をサナギに喩えていました。私も思春期の子たちと関わっているとそう思います。 「思春期」と掛けまして、「サナギの時期」と解く。その心は・・・。 これまでの経験から感じてきた「・・・」の部分を少し言葉にしてみようと思います。 食べたい、眠たい、これやりたい。そんな時期がアオムシです。この


子どもと過ごす時間
いよいよ今年も終わりが近づいてきました。これから子どもたちも冬休みに入り、クリスマスにお正月にと家族で過ごす時間も増える季節ですね。みなさんはどんな風に家族時間を過ごされますか?? 我が家では先日、少し早いクリスマスをお祝いし、週末放送された漫才の番組を家族揃って楽しみました。家族全員で大笑いしたのは久しぶりかもしれません。子どもたちも大きくなり、各自で過ごす時間が増える一方で、時々ではありますが、夕食後そのまま夜遅くまでリビングでおしゃべりをすることも増えてきました。それでも、家族全員が揃って同じ番組に夢中になり、大笑いすることはそうそうありません。お笑い番組ってすごいなぁ…とあらためて思います。(笑) よく一生の中で子どもと過ごす時間について、母親で7~8年程。父親で3~4年程と言われたりしますが、そのように数字で示されると、思ったより短いことに驚きます。特に単身赴任歴10年の我が家では、父親と子どもが過ごす時間は1年にも満たない程度でしょうか。単身赴任を選択したのは大人側ですので、子ども達には少し申し訳なさもありますが…。それでも、おかげさ


一年がたちました
ほだかの里にきて1年が経ちました。 里親支援専門相談員として里親さんに関わる仕事はしてきましたが、センターの仕事は慣れないことも多く、里親さんにも職員の皆さんにもご迷惑をかけたかもしれません。 いつもいろいろありがとうございます。 ちょっと早いですが、私の一年振り返りをしたいと思います。 今年もほだかの里ではイベントがたくさん企画されました。 毎月のカフェ、各種サロン、餅つきやキャンプなどなど。 大きなところではもちつきと秋キャンプが印象に残っています。 もちつきは私が入職して以降、初めての里親さんたちとの大きな交流行事でした。 里親支援専門相談員の時には全く分かっていなかったのですが、ほだかの里の行事にこんなに里親さんや里子ちゃんが参加されるとは思っておらず・・・すみません・・・。 あまりの規模に驚いたことを覚えています。 みんなで餅つきをしながら、つき上がった餅を丸めてきな粉をまぶしたり大根のからみ餅にしたりして皆さんに食べていただく。不慣れな私がワタワタしている間に手際よく作って配ってゆくみなさんに圧倒されてしまいました。...


「ママがいい~!」について考えてみた
里親支援センターで働き始めて、もうすぐ1年が経とうとしています。 子どもの愛着について学ぶ機会が増える中で、ひとつ大きな気づきがありました。 それが、娘の口からよく聞こえてくる 「ママがいい〜!」 という言葉です。 私には小学1年生の娘がいます。もちろん今までも、「ママがいい~!」と言うのは自然なことだと理解していました。 でも、愛着について学べば学ぶほど、その言葉の背景にある“深い理由”に納得感が増していきました。 娘から「ママがいい」と言われるたびに、「どうしてなんだろう?」と考えました。自分のほうが乳児院や児童養護施設での経験もあるし、子どもの扱いにも慣れているはずなのに、「実際に今も目の前でげらげら笑ってたじゃん…」と心のどこかで思ったりもしていました。 しかし、そこで気づいたのは、「子どもの扱いに慣れているから、愛着を築ける」は必ずしも=ではない ということでした。 愛着は、赤ちゃんであれば、不快を感じたときにミルクや母乳をもらったり、オムツを替えてもらったり、構ってほしいときに笑顔であやしてもらったり、温かい声をかけてもらったり、「


子育ての振り返り<パート2>
前回のブログで、子育て観を振り返るということを書きましたが、そんな中でこの時間好きだったな、楽しかったなと思いだしたエピソードを書きたいと思います。 ① 子どもが見ているものを一緒に楽しむ喜びを感じた出来事 小さな娘と早く意思疎通できるといいなと思って、10カ月くらいからベビーサインを教えていました。1歳になった娘とベビーカーでお散歩に出かけていた時、私が花を見てきれいだね~と声をかけながらふと娘を見ると、娘は小さな手でちょうちょを作っていました。私が見ていた花の下の方に小さなちょうちょがいて、それを見てちょうちょがいると教えてくれたのです。娘が教えてくれなかったら私には見つけられなかったちょうちょ。ほんとだ~!ちょうちょいるね!すごいね~!よくみつけたね~!の声掛けにどや顔の娘。この時の事がきっかけで、視線をよく観察するようになり、娘の見ているもの、感じる気持ちを共有する喜びが増えた気がします。 ② 絵本の記録で成長を感じた出来事 仕事に復帰するまでの1年間ですが、絵本を読んだ時の反応の記録をとっていました。 それを読み返した中で、


子育てにおける新しい気づき
子どもの頃、両親のことを何でもできて何でも知っている人だと思っていました。わざわざそういうことを意識していたというよりも、当たり前のようにそういう感覚があったような気がします。 大人になるにつれて、お父さんとお母さんにも知らないことやできないことがあることに気がつきました。 自分が親の立場になっても、まだまだ知らないこと、できないことだらけ。4歳の息子に知らないことを聞かれて、正直に「かーちゃんも知らないなぁ。なんでだろうね…」と返すと、「えー!なんで知らないの!」と怒られています。(笑) 息子にもきっと、母はなんでも知っていると思われているかもしれません…。 先日里親さんたちとお話する機会がありました。 ある里親さんから、お子さんに「ママってずっとママじゃないの!?」と言われて「ずっとママじゃないよ。〇歳(お子さんの年齢)のママになるのは初めてだから、まだ知らないことがいっぱいあるよ」と返した、というお話を聞きました。 複数のお子さんを育てられている里親さんは、「子どもは一人一人違うし、子どもを迎えるたびに初めての子育てになる」とお話されていま


アニメを観ていて…
今回は私の推し活のひとつでもある“サブカル”の世界から感じたことを綴ろうと思います。アニメ、漫画、ゲーム、声優などを広く浅く楽しんでいるのですが、その中でふと心に残ったシーンがありました。 アニメや漫画には「家族」や「育てる」というテーマを扱う作品が多くあります。今回はその中でも、印象的だった『SPY×FAMILY』と『HUNTER×HUNTER』を通して感じたことについてお話しします。 『SPY×FAMILY』は、スパイのロイド(黄昏)、殺し屋のヨル、超能力者のアーニャが互いの正体を隠しながら「仮初の家族」として暮らす人気作品です。ギャグ要素が多い一方で、家族愛や温かいエピソードも多く、幅広い世代に支持されています。 作中で、養子のアーニャは心が読めるため、父や母の事情を幼いながらに理解しようとします。アーニャは随所で「要らないと言われること」や「役立たずと思われること」への不安から、勉強をがんばったり、無理に明るく振る舞ったりします。それは、「要らない」と言われないように、今の居場所を必死に守ろうとする子どもなりの努力でもあります。...


母のオムライス
「一番好きな食べ物はなんですか?」 これは自己紹介の時にたまに聞かれる質問です。 皆さんはこの質問になんて答えますか? 私は、この質問に対していつも答えが決まっています。 それは「オムライス」です。 なぜオムライスが好きなのかって? もちろん味が好きで美味しいのもあるけれども、それ以上の理由があるんです。 それは「母の思い出の味だから」。 オムライスを好きになったきっかけは高校生の時です。 学校で上手くいかないことがあり、落ち込んで家に帰ったことがありました。 そんな私を見て、母は何か言うわけでもなく、そっとオムライスを作って夜ご飯に出してくれました。そのオムライスはケチャップライスの上に焼いた卵を乗せて、そこにケチャップでニコちゃんマークの笑顔を書いてくれたものでした。 きっと母からの「元気出してね」のメッセージだったと思います。 オムライスを食べてみると、とても美味しくて、母の味に安心して。 食べ終わる頃には元気になっていました。 そこから、私の元気がない時だったり、受験生の時は試験の前日に母はオムライスを作ってくれるようになりました。...


【キャリア第三章】「児童養護施設へ転職。そして、里親支援という道へ」
こんにちは、kuboです。 いよいよキャリアシリーズも最終章。 自分のキャリア話だけで3回も引っ張ってます。ありがとうございます。 最終章でオチが滑らないよう、気合い入れて書きます。 児童自立支援施設を一身上の都合で退職したあと、地元に戻り、 児童養護施設を2か所経験しました。 1か所目は中舎制。子どもがわんさかいる学童ユニットで、職員1人あたり学童15人、幼児ユニットでは幼児多い時は10人。僕はこの2ユニットを経験しました。 正直、「これ人間業なの?」と思ったことが何度もあり、あちこちでトラブルが発生するので立ち止まる暇はありませんでした。児童自立支援施設もまあ大変だったけど、児童養護施設も負けてません。 大舎や中舎の施設では、個々のニーズに丁寧に応えるなんて、理想であり、幻。 「衣・食・住」を回すことで一日が終わる、そんな毎日でした。 個別的な対応は、緊急対応や進路支援が必要な子どもが優先になり、全員に十分な時間をかけられない現実がありました。 本当にこれでいいのかと疑問に思う日はありましたが、その現実を変えるべく働き方を変えて行こうにも児童


ベテラン里親だから安心?
先日、ある里親さんが印象的な言葉を話してくれました。 「“ベテランだから安心”って言葉、あれは支援者側の言葉だと思う。 私たち当事者は、そんなふうに思っていないし、そんなふうに言ってほしくもない。」 その言葉を聞いた瞬間、ハッとしました。 思えば、支援する立場にいると、つい「経験がある」「慣れている」ということに安心感を覚えてしまうことがあります。 「この方なら、ある程度のことは分かっているはず」「きっと上手く対応してくれるだろう」と…。 しかし、その“安心”という感覚が、いつの間にか当事者の方にとってプレッシャーや重荷になっていることもあるのだと気付かされました。 私自身も里親であり、かつ施設職員であるという立場上、そういったプレッシャーのようなものを感じ続けてきたので、この里親さんの言葉は他人事のようには思えませんでした。 「この人ならお願いできる」「ベテランだから安心」 その言葉には支援者からの信頼の気持ちが込められています。 でも同時に、その言葉を受け取る側の心には、「期待に応えなければ」「失敗できない」「頼まれたら断れない」といったプレ


「ありふれた不幸」を乗り越えるには
学生の頃は大学のすぐ近くのレンタルビデオ屋に足繫く通って、週に3~4本の旧作映画を観たり、年に数回は映画館に足を運んだりしていました。それほど映画が好きなのですが、働き始めてからは、映画を観るのはサブスクで月に1本程度。映画館に行くことはめっきり減っていました。今年の7月に...
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