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  • miyamoto

仕事終わりにサウナへ

 

 去年の秋頃からサウナに通うようになりました。きっかけは整体の先生に勧められたこと。汗をかくことと水風呂に入ることが体の疲れをとるのに良いのだと聞きました。それまではサウナに入ったことがなかったのですが、整体の先生の熱心な説明(サウナというよりは水風呂を強く勧められました)を受けて、試しに一度くらいは行ってみようかなと思い、翌々日に銭湯のサウナへ行きました。


 初めてのサウナ体験。サウナ室の扉を開けて中に入ると、体が熱気に包まれます。室内には段がいくつかあって、上の段に行くほど温度が高くなっています。上の段は人が多かったので、最初は下の方の段に座りました。蒸籠の中の肉まんってこんな感じなのかな、と思いながらじっと座って何もせずにいると、色々なことが頭の中に浮かんできます。仕事のことや家族のこと、気がかりなことからどうでも良いことまで。サウナ室の中だからと言うわけではなく普段からよくあることなのですが、頭の中に一つ浮かぶと、別のことが浮かんできて、というような感じです。しかし、しばらくして汗が大量に流れ始めると、体が感じている熱さの方に意識が向き、頭の中のことが気にならなくなっていました。頭から汗が流れてくる感覚。背中の辺りが熱くなってくる感覚。そして心臓の鼓動が早くなっているのを感じ、そろそろ限界。サウナを出てすぐに水風呂へ。15℃の水風呂の中へ入ると全身がぎゅっと引き締まる感じがします。ゆっくりと息を吐きながら水風呂に1分くらい入っていると、サウナ室の中で上がっていた心拍数が少しずつ落ち着いてきます。水風呂を出たら外気浴です。外に置いてある椅子に座るだけ。そうしていると水風呂でぎゅっと引き締まったのがゆっくりとほどけていくような感覚がします。椅子に体を預けて、風が体に当たるのも感じます。とても心地よい感覚です。サウナと水風呂はこの時間を過ごすためにあるのだと思ったくらいです。その瞬間からサウナにハマってしまいました。

 

 こうしてサウナの体験を思い返してみると、サウナはマインドフルネスと似ている気がします。マインドフルネスというのは、「今、この瞬間の体験に意図的に意識を向け、評価をせずに、とらわれのない状態で、ただ観ること」を言います(日本マインドフルネス学会ホームページ参照)。端的に言うと「今、ここ」の感覚に意識を集中することです。マインドフルネスの状態を繰り返し得ることで、集中力が高まったり、ストレスの要因にとらわれにくくなったりすると言われています。マインドフルネスストレス低減法といって、呼吸やヨガ等を通してマインドフルネスの状態を得るためのトレーニングもあります。サウナとマインドフルネスが似ていると思ったのは、サウナ室の熱さと水風呂の冷たさで自然と「今、ここ」の体の感覚に意識が向いて、他のことを考えなくなるからです。


 勿論これは私の勝手な考えなので、サウナにマインドフルネスと同じ効果があるのかどうかは分かりません。去年からサウナ通いを続けていて集中力が高まっている実感は今のところないですし。それでもなんとなく調子が良いようには感じています。

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