本音を話せない里親
- mune
- 6 日前
- 読了時間: 3分

里親制度は子どものための制度ですが、里親が一人で頑張る仕組みではありません。
里親家庭を中心にチームで子どもを育てていくという考え方で制度はつくられています。
だからこそ、困ったときや迷ったときは、いつでも相談していいし、頼っていいことが前提となっています。
でも、相談するということは簡単なことではありません。
わたしも里親として子育てしながら「言えないこと」「言えなかったこと」は沢山ありました。
それは、今でも簡単に人に話せるようなことではありません。
支援者は「気軽に相談してくださいね」と優しく声をかけてくれますが、本当に相談したいことは気軽に相談できません。相手が支援者だからこそ話しにくいこともあるのです。
しかし、今は支援者側の立場にもなり、これまでの里親支援の現場を振り返ると、「もっと早く本音を話せていたら、違ったかもしれない」そう感じる場面が本当にたくさんあります。
「子どもがかわいいと思えない」
「感情的になって思わず…」
「家族との関係に修復できないような亀裂がある」
「想定していないような事態が起こった」
それは、決して特別なことではありませんが、いざ口にしようとすると・・
「ちゃんとした里親だと思われたい」
「子どもを離されてしまうかもしれない」
「大事な人を傷つけてしまうかも」
そんな不安がブレーキになり、つい「大丈夫です」「頑張っています」等と答えてしまいがちです。
里親は、支援を受ける立場であると同時に、養育の様子を見られる立場でもあるので、本音を話すことが、より難しくなってしまうという側面があります。
その結果、本当の困りごとが見えにくいまま時間が過ぎ、気づいたときには問題が大きくなりすぎて取り返しがつかない状況になってしまう…。
そんなことも、決して珍しくありません。
そして、支援者もまた、様々な葛藤や迷いを抱えています。
「里親さんを支えたい」
「少しでも力になりたい」
「子どもの安心安全な生活を守りたい」
その間で揺れながら関わる中で、伝えた言葉が・・
「管理・指導されている」
「この人は味方ではない」
「何もわかってくれていない」
そんなふうに感じさせてしまうこともあると思います。
家庭訪問や電話が、安心して話せる時間ではなく、“チェックされる時間”のように感じてしまう…。そんな声も、実際に聞かれます。
里親支援がうまくいくかどうかは、制度や方法だけで決まるものではありません。
「どんなことを言っても大丈夫」
「弱音を吐いても否定されない」
そう思える関係があって、はじめて本音が出できますし、本音が出てきて、はじめて本当の支援が始まると思っています。
だからこそ、里親だけが頑張るのではなく、支援者も一緒に「何を言っても大丈夫な空気」を支援の仕組みと共に育てていくことが大切なんだと考えています。
本音で話せること。
安心して気持ちを出せること。
それは、子どもとの関係においても、本当に大切なことですし、本音で話せる土台の上にこそ、子どもが安心して育つ日常があり、健全な里親家庭の暮らしがあるのだと思っています。








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