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  • ike


 春は、花が咲いたり生き物も活発になったりして、明るく、「始まり」のイメージがあります。なんとなく穏やかな気持ちになり、のんびりと過ごしたくなる人もいるかもしれません。引越しをしたり、新しい生活が始まる人もいると思います。

 暖かくなることで気持ちもゆるむ一方、調子を崩しやすい季節でもあります。学生であれば新学期が始まり新しい環境になりますし、大人であっても新しいことに挑戦をしたいと思う人もいるでしょう。

 今までとは異なる生活が始まることは、心身にも影響を与えます。その影響は、必ずしもポジティブなものだけではないようです。

 

 以前病院に勤めていたころ、患者さんで、自分がいろいろなことをあきらめてきたからこそ、春になって新しいことにチャレンジする人が周りにいるのをみると、気分が滅入ってしまう、つらくなってしまう、と話されている方がいらっしゃいました。

 自分自身の変化だけではなく、周りの人の影響も受けやすい時期なのかもしれません。特に最近は、SNSの発展によって、自分の知り合いだけでなく、世界中の人の情報を知ることができる時代になっています。そのため、充実して、楽しそうにしている人が大勢いるという印象をもちやすくなっているように思います。


 他人と比べない、ということは簡単ですが、実際に意識しないようにするのは難しいことです。そんな時は、自分はこういう人間なんだ、自分はこういうことがしたいんだ、と自分を振り返り、自分の軸を見つける時間をつくることをおすすめします。

自分だけの楽しみや自分なりのペースを見つけることで、生き生きとした時間を過ごすことができるようになると思います。何をするのが好きか、何をしている時間が楽しく感じるか…

 好きなことが見つからなくても、深呼吸をしたり、お茶を飲んだり窓の外を見たりなど、ちょっとした気分転換の方法をいくつか知っておくことが、比べて落ち込んでしまったときには役に立つと思います。


 新しい年度を迎えるときは、最初から頑張りすぎず、今までのペースを変えないように“ほどほど”を意識することで、その後も安定して日々の生活を送ることができるのではないでしょうか。

 皆さまが、変化を楽しみながら過ごすことができるようお祈りしております。

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