~続~ 猫との暮らし


 猫が15歳頃から少しずつ体調を崩すことがあり、クリニックに通うことも増えていった。若い頃は食欲旺盛で太り気味となりダイエット食でコントロールしていた時期もあったが、高齢猫となってからはめっきり食が細くなった。そして、年に2~3回は数日間食事を摂らないことがあり、そんな時は見守ることしかできなくて心が痛くなった。



 猫が我が家にやってきて、猫がいる生活が当たり前のようになっても、それがずっと続くことはないと心のどこかで感じていた。いつかその日がやってくると。

 

猫が17歳を目前にした3月上旬、その日はやってきた。


 1週間ほど前から食事をまったく摂らなくなり、今回は水も飲まなくなった。体はがりがりに痩せ、歩く姿もゆっくりで時々ふらつくようになる。いつも一緒に過ごしたソファーに上がることさえ大変な様子だった。そして、最後は、歩く時に爪が直接床に当たってカタカタと音をたてていた。爪をしまう筋肉さえ、すでになくなっていたのかもしれない。


 もうそんなに長くはないと覚悟はできていたが、猫はそんな僕らの思いをよそに自らの意志で食事もとらず、そして静かに逝ってしまった。夜中に気が付くと、枕もとで何もなかったかのように、そして眠るように、一人静かに最期を迎えた。

 

 あの日からもう3年が過ぎようとしているが、猫が逝ってしまった悲しみは今も心の奥底にずっと残ったままになっている。写真を通して彼と過ごした楽しい日々を思い出すこともあるが、今は心の奥に悲しみを抱えながら亡き彼とともに生きていこうと思う。


 「心の友」は、今も僕のなかで生き続けている。